党本部
2024年02月05日

国民民主党 代表定例会見(2024年1月30日)

【冒頭発言概要】

今日、施政方針演説を含む四演説が行われます。しっかり総理と関係大臣の演説を聴いて、明日以降始まる代表質問で、私は明後日ですが、しっかり総理・政府に質していきたいと思います。

能登半島地震ですが、昨日馳知事から発表があり、明日にもほぼ停電が解消されるということです。北陸電力送配電会社や他の電力送配電会社をはじめ、停電の解消に発災以来努力をされてきた全ての関係者に心から敬意と感謝を申し上げます。電気が通ることで通信インフラも通ったり、いろいろなもののベースとなりますので、停電が解消することでさらに復旧復興が前に進むことを期待します。
現地からもいろいろな声が聞こえてきています。フェーズによって支援のあり方が変わってきていると思うのは、1つは災害ごみです。これは私もいろいろなところにボランティアに行きましたが、発災直後は仕方ないですが、道端などに災害ごみが山積みになっていて、その回収や処分がたいへんな状況にこれからなってきます。災害ごみの対策については政府や県にも強く求め、今後の復旧復興の妨げにならないよう万全の対応をお願いし、またサポートしていきます。

次に政治と金の問題です。昨日、予算委員会で集中審議が行われました。わが党からは、衆議院は古川元久国対委員長、そして参議院では舟山康江参院会長がそれぞれ質問に立ちました。与野党の議論を聞きまして一番感じたことは、全容解明が全く行われていないことです。全容解明を行わずに対策を打っても的外れになるし、実効的な解決策に繋がらないと思います。病気と一緒で、どういう病状がどこにあるのかを正確に把握しないと、間違ったところを手術で切ってしまいます。そうすると、害あって利なしということになりかねません。昨日も立憲民主党の山井議員も求めていましたが、一体誰がどういう形で不記載をし、また何に使ったのかという全容を整理して、国会に提出することをわが党ととしても求めてまいります。
もう一つ感じたことは、様々な改革案なるものが与野党から議論されていましたが、先ほどの実態解明もそうですが、自民党には任せられないということです。自分のことなので、やはりお手盛りになってしまい調査も甘くなる。そして解決策である提案も本質に踏み込めないということが感じられました。与野党で合意して、我々が提案しているように国会で第三者機関を設けて、独立した調査と、議員のお手盛りにならないような提言が行える組織を設けるべきではないかと思います。わが党はすでに提案していますが、このことは本丸だと思っています。国会等に独立した調査と提言のできる機能を持った第三者機関を設けることが不可欠だということを、昨日の審議を聞いていても強く感じましたので、このことは求めてまいります。
我が党の政治改革案ですが、今回注目されている政治資金の問題、そして政党の改革、国会の改革、こういった政治と金以外にも長年放置されてきた課題である国会改革や選挙制度改革、こういったことも合わせて進めていくことが必要です。昨日も古川議員からは政党法の制定を求めました。これもリクルート事件の後の政治改革大綱には書かれていますが、30年間ほったらかしですので、合わせてやっていきたいと思います。
わが党としては、政治資金の問題についてはまず、昨日も国会で取り上げられていたいわゆる政策活動費です。政策活動費というのは政党の幹部に政党から直接渡されるお金で、法律上求められている記載はそこで終わりです。その先が分からない非公開制、そして政治資金という前提ですから非課税になっている。この非公開・非課税を前提にした政策活動費については、廃止をする。明らかに政治活動に使っていることが分かるように使途公開を求めてまいります。その意味で、非公開・非課税を前提とした政策活動費は、わが党の支出からはなくなるということです。いろいろな表現で言われていて、廃止と言っている政党もありますが、中身はわが党と同じです。わが党としても非課税・非公開を前提とした政策活動費は廃止としたいと思います。
パーティーに関して、企業団体献金を含む献金規制の抜け穴になっているというのがわれわれの問題意識の中心にあります。現在の献金規制のレベルにまずはパーティーを合わせる。公開基準も、外国人からの寄付規制も、誰がパーティーを主催できるかも。誰が購入するかということで、企業団体の献金は政党以外には禁止されていますが、パーティーを開催すれば政党以外の政治団体や個人の政治団体であっても企業にパーティー券を売ることはできますので、事実上の企業団体献金を、献金においては禁止されている個人や派閥も受けることができる。これは抜け穴なのでやめようということが大前提です。その次にそもそも政党、資金管理団体などに認められている企業団体献金そのものを廃止するかどうかについては、すべての党が合意して廃止すべきということであれば、われわれも廃止すべきだという立場なので、こうした合意を得られるようにしていきたいと思います。その際には、企業団体献金を規制する対案として、フランスのように日本でいう政党交付金を増額する、あるいはイギリスのように野党の側に交付金を手厚く交付して競争条件を整えて政権交代が起きやすい環境を制度上担保していく仕組みがあります。わが党の提言にも企業団体献金の廃止だけではなく「政党交付金のあり方の見直しや企業団体献金の廃止に向けて与野党合意を目指す」と書いてあります。企業団体献金の廃止を目指す際には、野党側のファイナンスをどうするかも含めて、政党交付金の見直しもその1つになりますが、パッケージとして議論して与野党合意を目指していきたいと思います。