党本部
2024年07月29日

国民民主党 代表定例会見(2024年7月23日)

【冒頭発言概要】

まず一点、バイデン大統領が次期大統領選挙から撤退を表明され、副大統領であるカマラ・ハリスさんを後継指名しました。高齢によって撤退論も出ておりましたけれども、ついに決断されたということだと思います。ハリスさんについては、最初どういう形になるのかと心配もありましたけれど、党の重鎮からも支持が少しずつ表明されているので、ハリスさんで次期民主党の大統領候補は決まっていくのかなと思います。今後の動きについては注視していきたいと思っております。
トランプ前大統領の暗殺未遂事件から急速に共和党内も民主党内も動きが活発になっておりますけれども、まだどういう結果になるのか分からないので、日本としても我が党としてもしっかりこれからの大統領選挙の動きは注視していきたいと思っております。ただ、もしカマラ・ハリスさんが勝つことになれば、女性初の大統領になります。有色人種出身の大統領としてはオバマさんがなりましたけれども、女性としては初なので関心も高まってくるのかなと思います。ただアメリカの世論調査を見ていると、暗殺未遂事件や、バイデンさんがひどく負けたと言われるテレビ討論の後もそれぞれの支持があまり変わっていないということです。共和党は共和党の人、民主党は民主党の人ということであまり投票先のぶれがないということは、民主党・共和党それぞれの中は固まったとはいえ、アメリカ社会の根深い分断を表していると思います。今後の選挙結果、また選挙後どうなるのか、しっかりと注視していく必要があると思っております。
アメリカ大統領選が11月に行われて、就任式は1月ですから、その間はある種「力の空白」ができる可能性があります。そういった移行期に日本も関係するような世界の安全保障にかかわる問題、特に台湾有事などが起きないのか、そういったことも含めてよく注視していきたいと思っております。

二つ目に、先日、自民党の堀井学議員が、本人が出席しない葬儀に法律に反して香典を支出したということで、離党されたということです。私は離党では足りないと思います。明確に法律違反していますから、離党を受理する自民党もどうかと思います。これは除名等に当たる案件だと思いますし、国会議員としての地位を続けることもできない事態だと思います。ここは議員辞職すべき案件だと思います。
併せて、いわゆるパーティーの還流、収支報告書に載せなかったいわゆる「裏金」ですけれども、これがスーツ代とかサウナの利用料とか、要は私的に流用されていたことが報道されております。この前申し上げましたけれども、そもそも香典も領収書を取らなくていいお金ですし、かつ今回の堀井学議員のケースのように本人が持って行かないものを計上すると違反だと分かってしまうので、この裏金が帳簿に掲載しない違法な香典を生み出す源にもなったと、むしろ裏金はそういうことに使われると申し上げました。合わせてこのスーツ代とサウナ代等々に私的に使われていたことも明らかになったということであれば、かつて自民党が100人近い人に調査した内部調査では「裏金が私的に流用されたケースは全員ない」という結論だったと認識しておりますけれども、これは嘘だったということになります。ですから、調査やり直しです。かつ、収支報告書の訂正も支出先は「不明」のまま総務省に提出をしている方がたくさんいるようですが、不明ではなくて私的に使ったということです。このことの一部が今回明らかになったわけですから、まず自民党の調査をやり直し、もう1回きちんと説明責任を果たすべきだと思います。
何も終わっていません。裏金疑惑第2弾と前回申し上げましたが、まさにこの長いあいだ蓋が閉まって未だにわからない、何に使ったのかということの蓋が少しずつ開き始めていると私は思います。まだまだこの問題はここからだと思います。ですから、もちろん国税当局にも検察当局にも、引き続き調査・捜査をやっていただきたいと思いますけれども、まずはこの堀井学議員のことに典型的に表れているように、自民党がもう1回自浄作用をしっかり働かせて、「私的流用はなかった」と整理した自民党の内部調査をやり直すことが必要です。そのことを踏まえて足りないところは、秋の臨時国会でもう1回、政治資金規正法の再改正の議論をやるべきだと思います。こういうことを放置すべきではありませんので、引き続きここは厳しく注視し、また追及していかなければならない課題だと考えております。