国民民主党三重県連
トピックス
- 党本部
- 2026年04月16日
【衆本会議】佐々木まこと議員が防災庁設置法案に対する質疑で登壇

佐々木まこと政調副会長(衆議院議員/岩手2区)は14日、国民民主党を代表し、衆議院本会議で議題となった防災庁設置法案に対する質疑を行った。質疑の全文は以下のとおり。
防災庁設置法等に対する質疑
2026 年 4 月 14 日
国民民主党・無所属クラブ 佐々木 真琴
国民民主党・無所属クラブの佐々木真琴です。会派を代表して、ただいま議題となりました防災庁設置法案について質問いたします。
中学 2 年生の時、岩手県宮古市で東日本大震災を経験しました。中学校の坂の下まで津波が押し寄せ、通学路は見る影もなく、祖父母の家も流されました。母と連絡がつかない数日間、避難所での生活、車のエンジンをつけてはニュースを見て、また切って、毛布を弟と 2 人でかけて夜をあかした日を思い出します。決して私 1 人だけの力でなく、学校の先生、地域の皆様、市や県、国、世界中の様々な皆様のおかげで「生かされた命」であると、強く感じております。
過去の震災で得られた教訓が、この国の防災をどこまで変えてきたのか、次の災害に本当に活かされているのか、今改めて問われています。我が国はこれまで災害大国であると言われ続けてきました。そして今、私たちはそこから防災立国へと転換していく、その岐路に立っていることは明らかです。今回の防災庁設置法案を、その大きな転換点とするべく、過去の経験を未来につなぐべく、質問いたします。
まず、防災庁設置の意義・必要性について伺います。
これまで我が国では、防災機能を国土庁から内閣府へと移し、内閣総理大臣のもとで一元的に調整する体制を構築してきました。これは縦割り行政を超えた司令塔機能の強化を目的としたものであったと理解しています。その上で、今回さらに防災庁という新たな組織を設置するということは、これまでの体制では乗り越えられない課題が明確に存在するという認識に立っているものと考えます。全国の都道府県知事と市区町村長を対象としたアンケートでは防災庁に期待88%と多くの期待が寄せられています。一方で、現場感覚を持っている皆様や専門家からは「組織を新たに作ることで、本当に現場は変わるのか」という疑問の声があることも確かです。制度の再編、組織の再編が目的化してしまえば、現場は変わらないまま負担だけが増えることになりかねません。また、課題は必ずしも組織の有無ではなく、意思決定の遅れや権限の曖昧さ、そして平時からの準備不足にあるのではないかという指摘もあります。
だからこそ伺います。今回の防災庁設置によって、これまでと何が本質的に変わるのか。内閣府の機能強化ではなく、あえて新たな組織を設ける理由は何なのか。現場はどう変わるのか、どう変えたいのか、明確にお答えください。【内閣総理大臣】
あわせて、施行より 2 年以内に作るとされている防災局についてもどのような役割を担い、現体制からどのような点を改善したいがために設置するものなのか改めて伺います。【内閣総理大臣】
次に、司令塔機能について伺います。
防災庁は司令塔とされていますが、それが単なる調整機能にとどまるのか、それとも意思決定と実行を担う実効的な司令塔となるのかが極めて重要です。各府省庁や関係機関がそれぞれの役割を果たす一方で、全体を俯瞰した意思決定や迅速な指示が十分に機能していたのかという点について、課題が指摘されてきました。こう言ったアドバイザーや専門家からの指摘をどのように受け止め、その課題はどこにあったと分析をしているのか。今回の防災庁がどこにどのように機能するとお考えなのかお聞かせください。【内閣総理大臣】
加えて、司令塔機能について、フェーズごとにお聞きします。
まず、平時における司令塔機能について伺います。事前防災がメインになるフェーズでは、防災庁は、どのように各府省庁や自治体と連携し、どの段階でどのような指示や調整を行うことを想定しているのか、その具体的な役割と機能について、現状どのような方針を想定されているのか、お聞かせください。【内閣総理大臣】
次に、災害発生時における司令塔機能について伺います。災害の規模や地域特性に応じて、さまざまであるとは思いますが、大規模災害時には、防災庁はどの段階で指揮・指示機能を発揮し、どのレベルまで関与するのか、またその判断基準をどのように整理していくのかについてもお聞かせください。【内閣総理大臣】
勧告権の位置づけについても伺います。これまでの組織でも同様の権限がありながら、十分に機能してきたとは言い難い状況です。「権限はあるが使われない」「使えない構造になっている」という指摘もあります。
防災庁が有する勧告権が実質的にどの程度の拘束力を持ち、各府省庁に対してどのように機能するのか、また従わない場合の対応も含め、どのように実効性を担保するのかについて、お聞かせください。【内閣総理大臣】
次に、事前防災の定義と構造について伺います。
まず、「防災」の定義についてです。
今般の防災庁設置法案第 3 条や災害対策基本法において、災害からの復興を追加するとともに、災害予防から復旧復興までを「防災」と定義づけるとあります。災害からの復旧復興は、次の災害に向けての 1 歩目の事前の防災であると言う理解から復興までを含むと言う思いなのだと推察をいたしますけれども、復興と言うものは大変広範で、終わりのないものです。復興庁との関係もあります。私自身は、防災分野に携わって参りましたので、災害予防から復旧復興が一貫した地続き問題として認識・理解をするところですが、一般的には復興は、防災ではなく、まちづくりと捉える方もいるのではないでしょうか。今回の新たな「防災」の定義を国民に理解いただくことが大切です。どのように整理し、国民の皆様に伝え、理解を進めていくのか、高市総理のお考えを伺います。認識や理解の一致がない中では、正しい議論が展開できません。これから、各自治体、地域の自主防災組織に至るまで、さまざまな角度でこの法律が関与していくこととなります。しっかりとした答弁を求めます。【内閣総理大臣】
本法案では「徹底した事前防災」が大きく掲げられておりますが、その内容は非常に広範です。大きく分けても、インフラ整備、人づくり、社会の仕組みづくりといった複数の分野にまたがります。専門家からは日本はハード整備は強い一方で、ソフトの設計や運用が弱いという指摘は長年なされてきました。災害は人の力で乗り越えて来ていることは誰もが疑う余地がありません。政府は「事前防災」をどのように定義し、インフラ整備、人づくり、社会の仕組みづくりといった各分野をどのように整理しているのか。
次に、防災教育について伺います。
防災教育は、学校、地域と様々ありますが、共通するものは「防災教育」とは知識だけではなく「行動変容」であると言うことです。
東日本大震災時、岩手県宮古市田老町にいた私の祖父は、当時 70 歳を超えていましたが、90 歳の曽祖母をおぶって山を登り逃げてくれました。これは偶然ではなく、教育と地域の積み重ねの結果です。
私の地元、岩手県宮古市では過去何度も津波の被害を受け、そのたびに立ち上がって参りました。そこにあるのは、すべての道を山に向かって走らせること、曲がり角でぶつからないように交差点を直角にせず隅切りと言って角を削って区画を作っていたこと。まさに今回防災庁が目指す災害後の復旧復興におけるまちづくりを次の災害の第一歩目もすでに導入されておりました。そして何より、それをきちんと使うための「つなみてんでんこ」「まず逃げる」と言う行動が文化として根付いていました。
事前防災の中で、防災教育をどのように位置づけ、幼児期・家庭・学校・地域を通じた体系としてどのように構築していくのか伺います。【内閣総理大臣】
また、防災大学校の設置については設置が決まっているわけではなく、いわゆる「できる規定」となっておりますが、現段階での見通しや、どういった機能を持たせたいと構想しているのか伺います。【内閣総理大臣】
次に、避難所運営について伺います。
災害のたびに、「今の避難所は当時よりきっと格段にいいはず、15 年も経っているのだから。」と思いますが、なかなか変わらないことに悲しみと悔しさを覚えます。熊本地震では多少改善が見られましたが、特に能登の際には熊本の時よりも悪化していたとも聞きます。各地域によって特徴もありますが、事前のシミュレーションを基に早期の改善は急務です。避難所の在り方についても、国家戦略の立案に当たり既存の枠にとらわれずあらゆる可能性を排除せず検討する認識でよろしいか伺います。【内閣総理大臣】
自治体の現場からは「人手が足りない」「役割が曖昧」という声が上がっています。避難所運営について、国・自治体・関係機関の役割分担をどのように整理し、防災庁としてどのような体制を構築するのかお聞かせください。【内閣総理大臣】
次に子どもの視点と居場所について伺います。
東日本大震災当時私たち子どもは、どこに行っても邪魔でした。弟や近所の子達を集めて体育館のギャラリーの冷たい床で静かにトランプをしても怒られた。本当に居場所がなかった。もう一つ私たち子どもになかったもの、それは、子どもの主権、意見を言う権利です。私たち子どもだって大人の力になりたかったし、地域のためになりたかった。子どもは守られる存在でもありますが、それと同時に権利の主体でもあります。避難所における子どもの居場所の確保や参画の仕組みを構築するための、児童の権利に関する条約やこども基本法に規定される機会確保や、NPO 法人など関係団体への支援などの、具体的な取り組みについてお聞かせください。【内閣総理大臣】
次に物資について伺います。
これまで災害時の物資供給には、道路寸断による輸送網の寸断、情報不足による需要管理の遅れ、人手不足による物資の滞留などの問題が生じていました。
避難所では、使うことのできない物資をしまうだけの部屋があります。物資をパッケージ化する作業も発生します。当時私たち中学生が食料を仕分ける作業をしておりました。必要なのはシステムとそれを使える人や体制です。
政府では昨年能登での反省を受け、新物資システム B-PLo を改良したと聞いております。長年の課題である物資支援の煩雑さについて、今後どのような観点でアップデートしていくお考えか聞かせてください。【内閣総理大臣】
次に、ボランティアや民間団体との協力制度について伺います。
阪神・淡路大震災はボランティア元年と言われました。専門家からも「ボランティアや専門人材を制度にどう位置づけるかが今後の鍵になる」という指摘や、ボランティアはいてもコーディネートする人がおらず、マンパワーを最大限に活用できていないという地方自治体からの声もあります。防災庁において、ボランティアや NPO の役割をどのように組み込み位置づけ、平時からの連携体制をはじめ、どのように構築していくのか伺います。【内閣総理大臣】
最後に申し上げます。
この防災庁の議論は、単なる組織の話ではありません。
命を守ること、生活を守ること、そして地域の未来をつなぐことです。
東日本大震災から 15 年。あの経験が、この国の防災を本当に変えたと言えるのか。防災庁の設置を通じて、災害大国から防災立国へと転換していく本物の防災庁を共に目指していきたいと思います。
以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
(4492 字)
【要求大臣】内閣総理大臣